隋心院の基本情報
京都の中心地から少し外れたところに建っている隋心院。そのため、まずは位置情報から核にしていきましょう。
隋心院はどこにある?
祇園や京都駅周辺だけでも見どころたっぷりの京都。しかし郊外に目を向けると、中心地とはまた違った京都の雰囲気を楽しむことができます。隋心院は京都の中心地より南東に位置する「醍醐」という場所にたたずむ寺社です。中心地のように密集しているわけではないのですが、近くには世界遺産にもなっている「醍醐寺」、美しい花菖蒲が見られる「勧修寺」があり、美しい自然と寺社の両方を楽しめる地域です。
アクセス方法
隋心院は地下鉄東西線の「小野駅」から徒歩5分の距離にあります。そのため地下鉄に乗って行くのがおすすめです。京都駅から向かう場合は烏丸線に乗り、「烏丸御池」駅で地下鉄東西線に乗り換えます。郊外といっても意外と距離は近く、京都駅から20~30分ほどで着きます。
受付時間や拝観料などは?
隋心院は午前9時から中に入ることができます。しかし受付終了時間は午後4時半と早いので午前中に行くのがおすすめです。中を見るには拝観料として500円が必要となります。基本的には毎日入ることができるのですが、行事等があると拝観できないこともあるため事前に隋心院で行われる行事はチェックしておきましょう。
隋心院の歴史
京都にある寺社はそれぞれ興味深い歴史を持っています。隋心院もその一つです。ここでは隋心院の歴史について紐解いてみましょう。
隋心院が今日に至るまで
隋心院の歴史は991年(正暦2年)に仁海という僧がこの地に曼荼羅寺を建立したところから始まります。その後、第五世の増俊の時代に現在の隋心院が建立され、第七世の親厳の時代には天皇より門跡の称号を賜り、「隋心院門跡」と称されるようになりました。このように古い歴史を持つ隋心院ですが、京都は度々戦乱の中心地となっていたことから隋心院は幾度も焼失することになります。しかし、1599年(慶長4年)に本堂が再建されることになり、その姿が現在に受け継がれているのです。
あの美女もこの地で過ごした!
隋心院の最寄り駅の名が小野駅であることから察しのよい人は気付いているかも知れませんが、この地は小野氏の領地として治められていました。京都と小野というワードから導かれる人物といえば世界三大美女の1人にも数えられる小野小町です。この地は小野小町が晩年を過ごした場所とされ、隋心院内にも小野小町ゆかりの史跡が多く見られます。詳しいことは見どころで紹介します!
隋心院の見どころ
隋心院では豊かな自然と小野小町にまつわる史跡の両方を楽しむことができます。ここでは絶対見ておいてほしいスポットを紹介します。
化粧井戸
境内の中にひっそりとたたずむ井戸がある。一見何の変哲もない井戸だが、実は小野小町が化粧をする際に使用していたといわれる井戸なのです。絶世の美女といわれた小野小町が使用していた井戸ということで、小野小町の美しさにあやかるためにも女性はチェックしておきたい場所です!
文塚
小野小町が晩年を過ごした隋心院ですが、実はこの場所で深草少将とのラブロマンスが繰り広げられていたと言われています。深草少将から送られた恋文を埋めた場所が文塚として残っています。どのような思いがしたためられていたのか非常に気になりますね。
はねずの梅
ついつい小野小町ゆかりの史跡に目が行ってしまうのですが、春になると隋心院では美しい梅の花を愛でることができます。はねずの梅とは遅咲きの梅を指し、3月になると境内に咲く薄紅色の梅を楽しむことができます。
隋心院周辺のおすすめグルメ
隋心院をたっぷり散策したら甘いものでお腹も満たそう!
山科わかさ屋
隋心院近くにある和菓子屋です。京都で和菓子屋といえば抹茶を使った和菓子を連想してしまいますが、ここではほろ苦さがくせになる「珈琲大福」や「珈琲わらび」が大人気です。和菓子屋ということで抹茶大福など定番の和菓子も購入することができます。残念ながら店内で食べることはできないのですが、散策途中にベンチに座って食べてみてはいかがでしょうか。またお土産にもピッタリです。
のんびりと隋心院を楽しもう!
郊外にある隋心院は敷地が広いです。そのため時間に余裕を持って楽しむのがおすすめです。ついつい予定を詰め込みがちになってしまう京都旅行ですが、普段の忙しなさから離れたいときには郊外の寺社をのんびりと巡るのも楽しいですよ。隋心院のはねずの梅は開花が遅いため、運がよければ醍醐寺の桜と一緒に楽しむことができます。ぜひ春先の京都旅行では足を延ばしてみては?